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7月に書く出産記 陣痛促進剤編1

2009/06/02/00:00  カテゴリー/[日常]日常

 出産という人生でかなり大きなイベントを、忘れないうちに記録に残しておきたいと思う。と言っても、やや忘れかけてるかもしれないけど。入院中に暇さのあまりケータイで書いてた日記と多少かぶるだろうけど、順に書いていきます。
 やっぱ出産なんで、生々しい記述も多くなります。

 出産予定日を1週間過ぎても陣痛が来ず、赤子も全く下がってない様子が続いたためにとうとう陣痛促進剤を使うことになった。正直なところ、周囲の「まだ?」という空気はメンドかった。私はまだいい。両親は職場の人にちょいちょい言われてるようで、本当に面倒そうにしていた。特に母親の職場は女ばっかなんで、ほぼ全員からしかも相当な頻度で言われてたみたいで申し訳なかった。
 私も、旦那サンから

「帝王切開してくださいって言えば?」

とも言われた。私的にはできれば自然に産みたかったんだけど、そういう考え方は男性には理解しがたいみたいだ。私自身、言葉にして説明しづらい。別に帝王切開に偏見はないし、自然に産んだところで激痛らしいし、まあお腹に傷は残るらしいけど今後ビキニ着ることもないだろうし、考えてみても具体的に何が嫌なのか自分でもよくわからない。ただ、旦那サンからそう言われた段階では、もうちょっと自分と胎児に賭けてみたいと思っていたんで断った。
 そうこうしているうちに、これ以上お腹にいると危険が高くなり始める時期になってきた。
 6月1日。相変わらず胎児の状態は良好ながら、子宮口は全く開いてないし胎児はほとんど下りてないという診察結果。しかしこの時には、全く変化のない体調に諦めモードになっていた。しばらく前から、多分このまま変化なくて陣痛促進剤を使うことになるんだろうなー、それでも産まれなくてて帝王切開になるかもなーと思い始めていたから、おかげでショックは小さかった。
 陣痛促進剤を使う覚悟はできてたけど、どう言えばいいか一瞬言葉に詰まってると

先生
「予約が必要なので、今日の午後7時までに電話をしてください」

と言われる。忙しい先生なのにモタモタしてすみません。
 帰りは仕事帰りの母親が車で拾ってくれたんで、母親に経緯を話しつつ旦那サンにメールをした。さらに家に着いて即、産婦人科に電話をして予約をする。
 この日の夜は、ほとんど眠れなかった。眠れないほど落ち込んだり緊張したりはしてなかったと思うんだけど、目が冴えて仕方なかった。しかも喉が痛い。うがいしたり生姜湯飲んだりしても治らない。こんなんで明日、薬が効いて出産が始まった時にいきめるんだろうか。まあ、治らないのはどうしようもないか。そんなことを考えながら、3時半過ぎにようやく寝た。
 そして6月2日の朝。半月以上前から準備していた入院セットを持って、8時半に病院へ。この入院セット、「そろそろ準備しなきゃなぁ」と早めに思ったものの生来の後回し主義で結構遅くに準備した物。遅くに準備したにも関わらず、さらにしばらく使うことなく放置されてた。ようやく使える日が来たんだなぁと感慨深い。
 陣痛促進剤は、効果が弱い順に点滴2種と錠剤1種を使うらしい。まず点滴の1種目をほんの少しずつ点滴し、徐々に1分当たりの量を増やす。一定量点滴しても陣痛が来なければ2種目に変更し、これもほんの少しずつ点滴して徐々に1分当たりの量を増やす。これをこの日1日かけてやるそうだ。
 点滴2種をやっても効果が薄ければ夕方に一旦家に帰されて、翌日また出直さないといけない。で、翌日は口径から錠剤を1時間に1錠ずつ飲まされる。どの薬も、陣痛が来た時点で中断するらしい。
 産院に着くと、病室に案内されたのは個室。ここで初めて、個室の産院だったことを知る。個室は1人でのんびりできて見舞客が来ても気兼ねなく会えるし、相部屋ならママ友みたいになれそうだし、どっちも長所があるからどっちでもいいと思って特に調べてなかったんだけど。いざ個室に入ってみると、何か寂しい。
 病室で出産着みたいなのに着替え、分娩室へ連れて行かれて諸検査をされる。病院の外来ではなく入院病棟だから分娩室でのなんだろう。分娩室は想像通り殺風景だった。検査の結果、相変わらず子宮口はほとんど開いてないし赤ちゃんもほとんど下りてきてないようだ。その後、NST(胎児の心音・胎動・子宮の張りをチェックする機械)検査。

看護師さん
「赤ちゃんめっちゃ動いてますね〜」

と言われる。出産が近くなると胎動は少なくなるものみたいだけど、まだ元気に動いてるのかとやや落ち込む。早く陣痛来ないかなぁと思ってたから、胎動があっても 弱くなってる気がする とか 少なくなってる気がする とか思っていた。この日、本当にただの思い込みだったことが判明したわけだ。
 NST検査には40〜50分かかる。その検査が終わるまでに陣痛が来始めたら、たぶんそのまま経過観察になるはずだと些細な期待を抱いていた。しかし何事もなくNST検査は終了し、とうとう陣痛促進剤を使うことになった。
 陣痛促進剤は、まずは点滴から。左手首のちょっと上辺りに針を刺され、固定される。
 点滴って人生で数回やったことあるけど、じっとしてないといけないから退屈で仕方ない。しかしこの点滴は、針や管をテープで腕に固定するから自由に動いていいと言われた。そんなこと言われても・・・



(≧ヘ≦)
なんかすっごい鈍痛。腕どころか体全体動かすのがおっくうになる痛さなんですけど。



 最初は刺したばっかりだから痛いのかと思ったけど、しばらく放置されてる間に痛みはどんどん重みを増していった。なんかもう、指動かしてもちょっと痛い。
 点滴を刺した人とは別の人が来て

看護師さん
「じゃあ病室に戻りましょうか。あ、腕は動かして大丈夫ですよ」

点滴をした方の腕を庇いながら動こうとする私を見て言った。


「動かしたら痛いんですけど・・・。しばらく我慢してたら痛くなくなりますか?」

看護師さん
「うーん・・・針刺し直しますか?」


「痛くなくなるなら、ぜひ」

 左腕は全体的にじーんと傷んでたから、右腕にしてもらった。今度はしばらくしたら痛みは治まって来た。左腕の方、針がちょびっと神経でも圧迫してたんだろうか。



ヽ(;´Д`)ノ
最初に点滴刺した看護師さん、失敗したんだな。



 後日、最初に点滴を刺したKさんという看護師さんは全看護師の中で一番優しくて親しみやすくて頼りになっていい看護師さんだけど 一番注射が下手 だという事を、身を持って知らされた。2回目に点滴を刺してくれたMさんは検査道具を忘れる等ちょっとドジだけど親しみやすくて注射が上手くて、以前の職場の上司の妹さんだった。
 病室に移動する時は私がいたのとは別の分娩室を通ったんだけど、そこの分娩台のそばにポチョンと血が1滴落ちていた。しかもまだ乾いてないやつ。



?(゚∇゚|||)
ヒイィィィ!!!
な、生々しい!



 ちょっと鬱な気分になりつつ、病室にて一人で待つ。それまでは、陣痛いつくるかな〜今日かな〜明日かな〜ドキドキドキって感じでいたけど、陣痛促進剤を使い始めたことで「今から陣痛始りますよ」と言われたような気分になっていた。あの噂の激痛がいまから・・・と変に構えてしまい、無駄に緊張する。しかし予想に反して陣痛はまったく来ない。1時間置きに看護師さんが来て問診や諸検査をするんだけど、

看護師さん
「陣痛どうですか」


「全く何ともありません」

という会話を何度もした。
 何度目かに看護師さんが来た時にNST検査の機械を持ってきた。この検査は時間が掛かる。私は装置を取り付けられた後、放置される。看護師さんが1度チェックに来たのは30分ほど経ってからだった。彼女は機械から出てくるデータ表を見たり、機械に表示された数値をチェックしたりする。

看護師さん
「あれ?」

 もう一度データ表やら数値を見て、若干急いで部屋を出て行った。思わず思考停止状態になる。あ、や、何か忘れ物でもしただけなのかもしれない。そう思い直すことも束の間、彼女はもう少し年配の看護師さんを連れて戻ってきた。連れてこられた方の看護師さんもデータ表や数値を真顔でチェックして、ようやく私の方を向いてくれた。

看護師さん
「赤ちゃんの脈がちょっと早すぎるんですよ」




((((;゜д゜))) ((((;゚Д゚)))
なんですって!?
先生は「私は薬(陣痛促進剤)で失敗したことはありません」って言ってたけど、もしかして初の失敗になるのか!?
何ならさっさと私の腹を搔っ捌いてください!!!



 若い方の看護師さんがまた出て行ってから戻ってくると、陣痛促進剤を一旦中止することを告げられる。点滴はただのブドウ糖に変えられ、血圧を測られたり採血された。熱を計ると、37.8℃。何これ?やっぱり私はここの先生の産科医歴初の汚点になるの!?赤子は?
 しばらく放置された後、先生が来て

先生
「昼食の後は何も飲んだり食べたりしないでください」

と言った。どうやら帝王切開を考え始められたようだ。
 しかしその後の検査で、私の発熱はただの風邪であることが判明する。

看護師さん
「母体に熱があると赤ちゃんの心拍数が上がることがあるんですよ。風邪薬出しますから、お昼ごはんのに飲んでくださいね」

 そういや前夜、えらく喉が痛かったんだけど・・・。妊娠して今まで健康を保ってたけど、こんだけ大事な局面にきて風邪ひくとはどういう事だ。昼食後に薬を飲みながら、 何で産婦人科で風邪薬出されてるんだろうなぁ と切ない気分になった。
 関係ないけど、出された昼食が激マズだったことには驚いた。病気じゃないんだから大抵のものは食べていいはずなんだけど、何でこんなにひどいんだ。おかずは化学調味料の味が半端ない。しかも味付けが濃い。体が拒否するほどだった。米はおいしかったけど。
 点滴を始めたら陣痛来るかと思いきや、何事もないまま午後に1種類目の点滴が終わった。どんだけ出る気ないんだ、赤よ。
 途中で薬を中断したんで、予定より2時間遅れて2種目の点滴に変えることになった。1種目よりちょっと強めの薬だという説明の後、2種目開始。18時過ぎに仕事を終えて様子を見に来た母も拍子抜けしていた。
 夜になって、腰が痛いことに気付く。妊娠中はちょっと無理するとすぐ腰が痛くなってたんで、この時も大して気にしてなかった。面白くもないテレビを見たり、ケータイいじったりして時間を潰す。電動ベッドの背中部分を起こして座ってたんだけど、腰の痛みは少しずつ増してることに気付いた。妊娠中の腰痛は悪化すると産後も治らず、次第に重くなってくる子供を抱っこしてると、深刻化するらしい。ちょっとほぐしとこうかと、ストレッチしたりマタニティヨガをしたりしてみた。



(゚ー゚*?)
あれ?痛い部分がほぐれる感覚がない。
これって・・・長い間なかったんで忘れかけてたけど生理痛に似てる気がする。
筋肉じゃなくて内臓というか、子宮が痛い感じ。



 もしかしてこれが陣痛の始まりかと思い、次に来た看護師さんにこのことを告げた。


「腰が重い感じになってきたんですけど」

看護師さん
「(問診表に何かを書き込んで)じゃあ血圧計りましょうね」

 なんの返答もなくさっさと次の検査に移った。いやあの・・・普通は陣痛が10分置きになって病院に来るよう指導してるから、腰が重い程度の初期陣痛なんて何ともないかもしれないからリアクションしてとは言わないけど、何か返答をして欲しいんですが。
 一旦出てった看護師さんが再び戻ってきて分娩室に連れて行かれたんで、全く無視していい事象ではなかったようだけど。でもリアクションは欲しかった。
 分娩室でショーツを脱ぐと、ベタッと血が。“やべっ、生理が来た”と思った私はアホかと。もしかしてこれは「おしるし」的なやつかと思い直す。内診等のでは、またしても子宮口は開いてないとのこと。きっと今から開いてくるに違いないと期待が高まる。
 痛みが陣痛だと気付いた時から、痛みの間隔を計り始めた。私の計り方は、ケータイで「1」を表示しておいて痛みが来ると同時に発信を押す。病室の時計で秒数を計る。痛みが治まったら次はケータイで「2」を表示しておく・・・を繰り返し、大体の陣痛間隔を計っていた。この方法はなかなか楽だった。
 本来なら19時頃に点滴が終わり、生まれる気配がなかったら一旦家に帰されてから次の日に3週目の促進剤を使うことになっていた。しかし私の発熱で点滴を中断したため、点滴が終わったのは21時過ぎ。12時間以上刺しっぱなしだった点滴の針を、やっと抜いてもらえた。点滴ってなかなか鬱になる物だけど、それを12時間も刺し続けて気が滅入ってたところだ。

先生
「家の方が落ち着きそうでしたら帰ってもいいですよ。万が一の時のため、病院に泊まっていただいても構いません。どうします?」

と選択肢が出された。今から帰れと言われても、陣痛は帰り支度が億劫に感じる程度の痛み。原因が私の風邪だったとはいえ、一時異常をきたした赤子の心拍数も素人の私には心配だ。それに、もしこのまま陣痛が強くなっても、ここにいたら安心だ。夕食を終えて再び様子を見に来ていた母をチラ見すると、“え?帰されるの?”という顔をしていた。


「このままここにいて構わないんでしたら、今日は泊まらせていただいていいでしょうか」

 必要はなかったかもしれないけど、産院に泊まることになった。
 陣痛促進剤を2種使ってようやく陣痛が始まるだなんて思いもしてなかったため、22時近くなって旦那サンが福岡から来る。妻の出産時は3日間休みが取れるらしいんだけど、それを利用している。経過はメールで逐一報告してたんで、やや心配そうだった。
 彼は一旦母に連れ帰ってもらい、お風呂に入ってもらってからまた来た。この日は病院に泊まってもらい、今後のことなんかを話す。疲れていたらしく、病室のソファーで結構早めに寝た。私は20分置きくらいに来る陣痛の度に目を覚ましつつも、痛くない時だけちょこちょこ寝ていた。

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